高度軸と方位軸の回転の重さですが、塗装面(オスモカラーのカウンタートップオイル、原料は天然のオイルとワックス)の滑りがよいのでテフロン板と塗装面の組み合わせで試してみようと思っていました(18インチでは方位軸;テフロン板/ステンレス板、高度軸;テフロン板/川口技研の敷居すべり)。しかし24インチでは鏡筒が重い(80kgほど)ためか塗装面のみで組み立てるとやはり回転が重く感じました。
テフロンの相手素材としてエボニースター(米国Wilsonart 社 Ebony Star)という化粧板が推奨されており、米国のStellafaneのホームページにDobsonian Bearing Materialsとして紹介があります。しかしこれは現在は製造されておらず、代替品もあるのですが日本には輸入販売されておらず入手は難しいです。
国内で入手可能なものを探しに昨年新宿のアイカ工業のショールームを訪ねメラミン化粧板のサンプルを何種類かいただきました。双望会のお仲間に分けていただいた貴重なエボニースターの小片と比較したのですが滑りが少し重い感じです。もっと探せば見つかるかもしれませんが、
その後百円ショップのダイソーで求めたポリプロピレンシート(PPシート乳白色両面艶消しタイプ)に試しにテフロン板を当ててみたら思いのほか良い滑りでエボニースターと比べてみても同程度に感じます。
写真のように双方ともある程度細かい凸凹がありさらに艶があるところが効いているようです。
上:ダイソーPPシート、下:エボニースター(細かい目盛はmm)
方位軸
ロッカーボックスの裏側にダイソーのP.P.シートを両面テープで貼りました。
サイズが335mm×500mmなので4枚で外径φ800mmの当たり面にしています。継ぎ目がテフロン板に当たってゴツゴツしないか気になりましたが組み立ててみると問題なく回ります。
高度軸
ダイソーのPPシートは透明なので下地が透けて見えます。見栄えを考えて下に銀色のPPクラフトシートを貼っています。(ホームセンターで求めた銀色のPPクラフトシートのみで作りたかったのですが、シボの違いでしょうか、滑りがダイソー製ほどよくありませんでした)。長さは1500mmほど必要なので幅35mmにカットした3枚のシートを継いでいます。両面テープで高度軸に接着しました。
組み立てて接眼近くを持って回してみました。高度軸のほうが方位軸より少し重いですが大分滑らかな動きになりました。ポリプロピレンシートの良いところは安価で入手し易いこともありますが、加工が容易です。カッターナイフやハサミで簡単に切れます。耐摩耗性が気になりますがまずは使ってみたいです。
18インチでは鏡筒重量は約38kgでしたが、24インチでは80kg近くになりました。18インチでは軽く動いたものが倍近い重量増のため同じ材質の組み合わせでは難しい感じがします。