24インチドブソニアン望遠鏡、夏までにファーストライトと思っていたのに季節は秋に入ってしまいました。主鏡運搬箱のカバー、高度軸のボルト穴加工などを進めてきてやっと木部品の塗装を行いました。
ミラーボックス、ロッカーボックス、グランドボード、高度軸の塗装です。木工用の塗料はいろいろ種類がありますが、今回は植物性の原料のみから作られており有害物質は一切含まれていないということが気に入って「オスモカラー」を使うことにしました。
新宿のショールームを訪ね丁寧な説明を受けました。家具や内装木部に最適な「ウッドワックス」で木目に色をつけ、上塗りには少し艶が欲しかったので相談するとテーブルの天板に用いる「カウンタートップオイル」の5分艶が良いとのこと。サンプルをいただき端材に試し塗りしました。
ウッドワックスは「3164 オーク」色でと思いましたが塗りサンプルを作ってみると合板が日焼けした部分では少し黄色っぽい感じがあったので他の色のサンプルを追加で送ってもらい確かめました。チークも渋い感じで良かったのですが、濃い色にはしたくなかったので結局、当初選んだ「オーク」色にすることにしました。
サンプルは小袋に入っており3個までは無料で送ってもらえます。
オスモ公式オンラインストアから、3164オーク色ウッドワックスの0.375リットル缶(¥3,880)とカウンタートップオイル5分艶0.5リットル缶(¥4,963)を購入しました。おまけのエコバッグ、かき混ぜへら、缶オープナーも入っていました。
この写真の他にミラーボックスの部品も全て部品に分解して塗りました。缶の容量は今回の部品の塗装には十分な量があり、まだ3割くらいは残っています。
3164オーク色ウッドワックスの0.375リットル缶
高度軸の塗装
ウッドワックスの塗装の手順としては以下で行いました。
1. 素材表面を木目に沿って#240のサンドペーパーに当て木をして軽く研磨。
2. ウッドワックスを刷毛塗り(塗料はドロっとしていて刷毛塗りだと色も濃いです、専用刷毛や専用の筆洗油も販売されていますが高価なので今回は使い古しの刷毛を使いました)。
3. 5分~10分程度のまだ乾いていない状態で、古布で拭き取ると良い感じの色と濃さになりました。2度塗りはしないことにしました。
(ミラーボックスの表側は試しに2度塗りしてみましたが色はそれほど変わりませんでした)
ウッドワックス塗装の翌日、十分乾いたのでカウンタートップオイルの塗装をしました。写真上側が塗装直後の状態で光沢がありますが、乾くと程よい半艶になります。
カウンタートップオイルの塗装の手順は以下で行いました。
1. 下地処理としてウッドワックスが十分乾いた状態で#2000のサンドペーパー研磨、1〜2回なでる程度(ウッドワックス塗装の後、木材の繊維が少しけば立つので行った)
2. カウンタートップオイルを一度目の塗装、刷毛塗りして薄く延ばす。このあと古布で極く軽く拭き取り。
3. 翌日、2度目のカウンタートップオイル塗装、この後の古布での拭き取りはやめました(薄く延ばして刷毛塗りした後、油が広がる感じで平滑になって刷毛目が消えました)。これで塗装完了です。
バーチ材の木目が美しく出ました。仕上がりはさすが原料が天然のオイルとワックスのためか、触ると表面がさらさらした感触です。滑りが良さそうなので別の目的にも使えないかと思いました。試しにテフロン板を滑らせてみたらとても良い感触です。他の塗料に較べて高価な塗料ですが、良く伸びて塗りムラにならず、植物油が原料とのことで気持ち良い仕上がりになりました。
作業中の臭いは、窓を開けて作業しましたが、シンナー等の有機溶剤の刺激臭と違いそれほど気になりませんでした。
端面はきれいに塗れたところもありますが、ムラになったところもあります。二枚の合板を貼り合わせていますが、その際にはみ出した接着剤を完全に拭き取れなかったところがムラになっています。
ミラーボックスを組み立てました。
ロッカーボックスです。まだセンターの穴は開けていません。
高度軸とミラーボックス、ロッカーボックスの組み合わせを確認しました。各ユニットは、かなり重いのでどのように組み立てるかが課題です。18インチドブソニアンでは左右の高度軸をロッカーボックスにボルトで仮固定してそこへミラーボックスを載せる方法にしました。24インチでもなんらかの方法で左右の高度軸を固定してそこへミラーボックスを載せるようにしたいと思います。