この8月は異常の暑さで気流の良い日が多かったのですが、なにかと都合がつかず、やっと撮影ができました。8月28日の夕方は曇りで、夜には晴れてきましたが結局準備できませんでした。翌日の01時45分(JST)に木星の北極地方に閃光が観測されて話題です。観測できた方は幸運と地道な努力の成果ですね。
Jupiter 2023-08-25-1802_6 (UT) Seeing: 8/10 Trans:3/5 CMⅠ 141.7° CM II 95.8° CM III 115.0°
24” (610mm) f4 Newtonian (Dobsonian) 5x Powermate ZWO ASI585MC (with Baader UV/ IR cut filter, ADC) 4.7 ms, 60sec x4, 50% frames (2540 frames) stack (derotation 4 images)
これまでFireCapture_v2.7で撮像し、画像処理はAutoStakkert!3でスタック処理の後にWinJUPOSによるデローテーション、RegiStax6でWavelet、その後ステライメージ8で画像復元をかけていました。ZWO ASI585MCを使うようになってRegiStax6でWaveletの際に上の図のように水平にノイズのような線が入ることが多くなりました。カメラの問題ではなくWaveletにより生じているようです。Wavelet filterにはDefaultとGaussianがあってこれまでGaussianを使っていましたが、Defaultを使ったところ水平線が入らなくなりました。DefaultにはDenoiseの欄がないのですが仕上がりは大差なく今後はこちらで処理しようと思います。その後のステライメージ8は使わず仕上げています。最大の画角で撮っておりfpsは20~30なのでもう少し上げたいところです。
この設定でWaveletを行いました。設定はシーイングやスタック枚数にもよりそうです。色調と明るさは最後にRegiStax6で整えています。
Jupiter 2023-09-01-1945_7 (UT) Seeing: 7/10 Trans:3/5 CMⅠ 230.1° CM II 130.3° CM III 151.4°
24” (610mm) f4 Newtonian (Dobsonian) 5x Powermate ZWO ASI585MC (with Baader UV/ IR cut filter, ADC) 3.7 ms, 60sec x4, 30% frames stack (derotation 4 images)
上の画像も同じ設定でWaveletしています。
Saturn 2023-08-25-1712_5 (UT) Seeing: 7/10 Trans:3/5 CM I 40.7° CM II 297.8° CM III 254.7°
24” (610mm) f4 Newtonian (Dobsonian) 5x Powermate ZWO ASI585MC ADC (with Baader UV/ IR cut filter) 11.1-ms, 60sec x5, 30%frames stack (derotation 5 images)
この日は風が少しあり画像が揺れました。環がブレたのはそのためかと思います。衝が近いためか環がとても明るく見えました。土星の上の白い点は衛星 Rhea です。
Saturn 2023-09-02-1607_8 (UT) Seeing: 6/10 Trans:2/5 CM I 277.7° CM II 277.9° CM III 225.1°
24” (610mm) f4 Newtonian (Dobsonian) 5x Powermate ZWO ASI462MC ADC (with Baader UV/ IR cut filter) 8.8-ms, 60sec x4, 30%frames stack (derotation 4 images)
衝の土星を撮りたかったのですがお天気もあって難しかったです。