12.5インチドブソニアン作りと主鏡支持の検討
惑星撮影には安定した気流が大切です。神奈川での気流ですが、24インチ口径の能力を発揮できるのは初夏から秋口までに限られます。さらに24インチは組み立て、分解撤収にもけっこう時間と体に負担がかかります。そんなこともあって以前から準備はしていたのですが、運搬や組み立ての楽な12.5インチドブソニアンを作ることにしました。
仕様としては既に主鏡、副鏡を準備している、口径12.5インチ(外径317.5mm)、口径比F5(脚立のいらない接眼部高さ)、焦点距離62.5インチ(1587.5mm)とします。主鏡は24インチの主鏡の後にZambuto Optical Companyに発注したもの、副鏡は同時に手配したAntares Optics製の短径2.14インチ(54.356mm)のものです。惑星用として副鏡の短径は必要最小のものにしました。
主鏡支持の検討
Plopを使用して12.5インチ主鏡の光軸方向背面からのフローテーション支持を以下の仕様で解析しました。
主鏡;外径:12.5インチ(317.5mm)、口径比:5、厚さ:20mm、材質:石英
中心遮蔽:2.14インチ(54.356mm)、
9点支持の場合

p-v 1.899e-05(mm)となりました。可視光の波長555nmだとp-v λ/29.2になります。
18点支持の場合

p-v 3.083e-06(mm)となりました。可視光の波長555nmだとp-v λ/180.0になります。
9点支持でも十分な精度が得られそうですが、3角板3支持点の間(図では赤色)が凹むのが気になります。18点支持のほうは中央の副鏡の影になる部分が凹みますが、それ以外の面は平坦です。構造が複雑になりますがこちらを採用と思います。主鏡の厚さは20mmで直径/厚さの比率としては24インチ主鏡とほぼ同じです。
鏡筒が水平になった場合の側面支持による主鏡の変形量を
Dobsonian Mirror Edge Support Calculator
により解析しました。12.5インチ主鏡を解析した値は以下のようになりました。いずれもミラーの重心位置で吊るか、支持する場合です。
・180°ケーブルスリング:RMS 0.43nm
・45°ウィッフルツリー:RMS 0.516nm
・90°間隔単純支持:RMS 0.946nm
高度角が変わった場合の値については以下の説明があり高度角30度では87%の変形量とあります。
At 30° altitude the load on the edge support will be about 87% of the weight, so you will still have about 87% of the computed error. At 45° altitude this drops to 71%, and at 60° altitude you still have 50% of the computed error.
24インチミラーをケーブルスリングで吊った際の値がRMS 2.0nmでしたから90°間隔単純支持の場合でもRMS 0.946nmなので90°間隔単純支持で十分と思います。
RMS値とPV値の関係についてはPV値の1/5程度がRMS値と言われており、RMS 0.946nmはPV値4.82nmと考えるとλ/115となって十分な精度になります。
(8月5日訂正追記)