星めぐりの道具箱

望遠鏡作り、双眼鏡、惑星撮影など

ERNST LEITZ 8x30 双眼鏡の分解、その3

右接眼鏡筒にはレチクルが入っています。レチクルを入れた金物を鏡筒にねじ込んで光軸方向の位置調整をしているようですが緩まなかったのでそのままの位置にしています。距離としては無限遠ではなくある程度の近距離に合っています。

レチクルは真鍮製の鏡筒に収められているのですが地肌がそのままで黒色処理はされていません。

レチクル絞りの径はΦ15.8mmで、レチクルの入っていない左鏡筒の視野絞りの径はΦ18.8mm、右鏡筒の視界が狭くなっているのは残念です。無理をして入れた感じがします。

左鏡筒の絞り径18.8mmと実視界が1000mで150mというカタログデータから対物レンズの焦点距離を計算してみると凡そ125.3mm(f 4.2)、接眼レンズの焦点距離は15.6mmなのでルーペとしての倍率は16倍となってかなりの高倍率です。左鏡筒には厚さ0.5mm(t0.05+t0.15+t0.3)のスペーサーが対物レンズ室と対物レンズ鏡筒の間に入っていました。

 

 

対物レンズ室に入っていたスペーサー厚さt0.05、t0.15、t0.3

レチクルは横方向に50~0~50の目盛、縦方向には30~0~30の目盛です。レチクル鏡筒をボディに固くねじ込み止まる角度ですが、眼幅62mmくらいでレチクル目盛の水平が出て、なぜか双眼鏡を普通に構えた位置で180度(裏像ではない)ひっくり返った状態で入っています。レチクル自体を外せないのでゴミが目立たないように拭き上げるのは大変でした。どうしてもいくつかは残ってしまいました。

全ての部品を組み上げて見た景色は90年前に作られたものとは思えないくらいの透明感と高解像でした。特に中心像は美しく繊細です。