星めぐりの道具箱

望遠鏡作り、双眼鏡、惑星撮影など

赤経駆動ローラー

赤道儀プラットホームに製品として取り付けられていた赤経駆動ローラーは、アルミ合金製の外径Φ12mmのものでした。これが円弧状の相手部品(これもアルミ合金製で厚さ8mm)に接して摩擦力で駆動するものです。当初18インチドブソニアンを載せて使った際には問題はなかったのですが、24インチドブソニアンを載せて星を追尾してみたらローラーが滑って追尾ができません。原因は搭載重量増加でしょうか?

 

動かないと撮影はできないので改造することにしました。ネットで検索するとローラーの摩擦力で悩んでいる方は多いようです。いくつか試してみました。

 

1. ローラーに塩ビチューブを接着してみた。写真のようにチューブを被せ接着して負荷(自分の体重)を載せて動かしてみました。結果はチューブが簡単に剥がれてしまいました。載せる重さが軽いうちは問題なく動いたのですが、搭載重量を増やすと動きません。

 

2. 紙やすりを相手部品に接着すると滑らないとあったので試してみました。#800の耐水ペーパーを両面テープで接着してみました。これも搭載重量が軽いうちは問題なく動きましたが体重をかけると追尾しません。部品を見たら耐水ペーパーに穴が開いていました。

 

星見屋さんではゴム被覆のローラーを準備したようです。これも候補でしたが、搭載重量が重いのでゴムが剥がれないか気になります。径を少し大きくしたほうが接触面積が増えて滑らないのではと考えウレタンローラーを探しました。機械部品を扱うミスミに使えそうなサイズのウレタンローラーが見つかりました。最近は個人にも販売しているのがありがたいです。外径Φ20mm、ウレタンの硬度は一番硬いタイプを選び注文しました。元からのΦ12mmローラーには固定用のM4ビスがあるので同じ位置にM4のタップ穴加工をして軸受けに取り付けました。

外径が大きくなったので軸受け部品の干渉する部分を削り、取り付けねじを皿頭に交換しました。空回り側と駆動側の2箇所とも交換しました。うまく動いてくれるとよいのですが。