星めぐりの道具箱

望遠鏡作り、双眼鏡、惑星撮影など

主鏡

主鏡は2017年春に鏡作りの名人として知られる Carl zambuto 氏のZambuto Optical Company  に発注しました。ホームページにあるSeven Criteria には干渉計による計測値だけではなく鏡面の形状の滑らかさと面粗さが小さいことが重要とあり、細かな問い合わせにもとても親切に対応いただきました。当時半導体用途の石英素材による比較的薄い24インチ鏡がリストに載ったので発注を決めました。今は当時よりも価格が上がり20インチまでとなっています。最高の鏡を作ってもらうために納期は急がず完成を待ち2019年の秋に完成、Fedexで届きました。段ボール箱のふたを開けて内容の確認までしましたが、鏡周の面取り幅を知りたくなり鏡面を開梱しました。

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梱包箱は80cm×80cm、厚さ20cmの大きさで約30kgです。Fedexの方はすいすいと車から玄関まで運んでくれましたが、この大きさと重さを一人で持ち運ぶのはかなりきついです。

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緩衝材でしっかり保護されています。

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アルミに石英のオーバーコートが施されており、これが完全に酸化、硬化するまで90日かかるそうです。それまでは鏡面に素手で触れたり、飛沫を付着させたりすることは厳禁でそのために手袋とマスクが同梱されています。

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鏡面は柔らかい薄紙を介して厚紙で保護され厚紙は鏡周にテープで止められています。とても丁寧に梱包されていて、梱包箱と緩衝材等全て再メッキに備えて保存するように説明がありました。

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鏡面の状態と面取り幅(3mm程度)を確認しました。黄色のセンターマークを貼ってもらいました。添付された保証書には、焦点距離は95.8”(2433.32mm)とあります。