甥夫婦が米国から帰りヒューストンのNASA見学のお土産にコーヒーカップとコーヒーをいただきました。宇宙旅行も身近になってきそうですが庶民には手が届きそうにありません。おいしいコーヒーをこのカップで飲んで宇宙旅行気分を味わいたいと思います。
赤道儀プラットホームの改造、赤経駆動モーター
赤道儀プラットホーム(equatorial platform)と書きましたがポンセマウント(Poncet mount)とも呼ばれます。経緯台方式のドブソニアン望遠鏡で赤道儀として天体の動きを追尾するために用います。フランスのアマチュア天文家Adrien Poncetさんが発明したのですがその後改良が加えられています。2012年の双望会で紹介されたものを見て24インチまで対応できる大型タイプを星見屋さんから購入していました。その後18インチを載せて何回か使ったのですが久しぶりに動かしてみようと思ったらモーターが全く動きません。モーターに直接電池を繋いでも動かないのであきらめました。同じユニットは今も市販されていますが、ヤフオクで入手した一回り大型のDCモーターがあったので改造することにしました。
当初付属していた駆動ユニットです。(SkywatcherのEQ2 Mount用 R.A. Motor Drive と同じもののようです)
モーター取り付け用のブラケットをアルミアングル材で作り減速比1/40のウォームギアで駆動軸を回す構造にしました。小原歯車のウォームホイール BG0.8-40R1とウォームはSUW0.8-R1を使いました。ウォームホイールにはモーター軸に固定するためM4のタップ穴を追加工しました。
モーターは日本サーボのDCモータ(DME44S6HPA、12V駆動で定格9.2W、回転数3600rpm)でギアヘッドは1/500付きです。速度コントローラーを取り付けてウォームを約4rpmで回すことができました。モーターが大きいためか、少し音が大きいです。
いすゞプラザ見学
先月末にいすゞプラザ(藤沢市)を見学してきました。これまでも訪れたことはあったのですが、今回はアッソ・ディ・フィオーリ(Asso di Fiori)が展示されているので是非見たかったのです。アッソ・ディ・フィオーリは1981年に発売されたピアッツアの試作車です。デザインはイタリアのジョルジェット・ジウジアーロ(Giorgetto Giugiaro)によるものでこのデザインをほぼ踏襲した市販車は発売当時とても斬新なものに感じました。少し丸みがあって直線で構成された美しいデザインは現在でも古さを感じません。いすゞプラザはいすゞ自動車の歴史、技術を展示するミュージアムで5年前に開館しました。レストランや宿泊施設も近くに設けられています。
エントランス入って左側にアッソ・ディ・フィオーリが展示されています。
ピアッツァと似ていますが一回り小型です。
車名のアッソ・ディ・フィオーリとはイタリア語でクラブのエースの意味です。
1853年に江戸幕府により設立された石川島造船所がいすゞのルーツとのことです。その後1916年に自動車製造を計画したところからいすゞ自動車が始まり1929年に純国産のスミダ号を開発したと解説にあります。
エンジンの展示や製造技術の解説、トラックの運転シミュレーターなどがあります。
ミニチュアの車が動き回るジオラマも楽しいです。
開館5周年記念のコースターをいただきました!
金属部品の塗装と月面撮影
副鏡ケージとフォーカサー取り付け部などアルミ部品の内面とアルマイトのかかっていない外面を塗装しました。下地処理はジフで簡単に洗った程度ですが密着性が良くなくマスキングテープを剥がすと剥がれてしまうところもあります。塗装は難しい!、塗料としてはソフト99のプラサフで下塗り、銀色としてはその上にニッサン用KL0シルバーM、さらにクリアー塗り重ねが必要とあり、同じソフト99のクリアーを上塗りしましたが艶がでません。調べてみると何回も重ね塗りが必要とのことで半艶状態ですがそれ以上はやめました。スプレー缶塗料は容量の割に空中に飛んでしまう分が多くどんどん減ってしまいます。黒艶消しは神東塗料の黒板用(黒、スプレー缶)と大日本塗料のサンデーペイント(油性艶消し黒)を刷毛塗りにしました。刷毛塗りは塗料に無駄がなくよく伸びてありがたいです。友人からは下塗りには「ミッチャクロン」が良さそうだと聞きましたので次回は試してみたいです。
昨夜は暖かく気流もけっこう安定していました。
24インチで初めての写真撮影です。スマホを手持ちで接眼レンズに当てて撮りました。
赤道儀プラットホームはまだ取り付けていません。
接眼レンズ:ニコンNAV-10SW、撮影日時:2022-04-10-22-34(JST)
低摩擦の素材
高度軸と方位軸の回転の重さですが、塗装面(オスモカラーのカウンタートップオイル、原料は天然のオイルとワックス)の滑りがよいのでテフロン板と塗装面の組み合わせで試してみようと思っていました(18インチでは方位軸;テフロン板/ステンレス板、高度軸;テフロン板/川口技研の敷居すべり)。しかし24インチでは鏡筒が重い(80kgほど)ためか塗装面のみで組み立てるとやはり回転が重く感じました。
テフロンの相手素材としてエボニースター(米国Wilsonart 社 Ebony Star)という化粧板が推奨されており、米国のStellafaneのホームページにDobsonian Bearing Materialsとして紹介があります。しかしこれは現在は製造されておらず、代替品もあるのですが日本には輸入販売されておらず入手は難しいです。
国内で入手可能なものを探しに昨年新宿のアイカ工業のショールームを訪ねメラミン化粧板のサンプルを何種類かいただきました。双望会のお仲間に分けていただいた貴重なエボニースターの小片と比較したのですが滑りが少し重い感じです。もっと探せば見つかるかもしれませんが、
その後百円ショップのダイソーで求めたポリプロピレンシート(PPシート乳白色両面艶消しタイプ)に試しにテフロン板を当ててみたら思いのほか良い滑りでエボニースターと比べてみても同程度に感じます。
写真のように双方ともある程度細かい凸凹がありさらに艶があるところが効いているようです。
上:ダイソーPPシート、下:エボニースター(細かい目盛はmm)
方位軸
ロッカーボックスの裏側にダイソーのP.P.シートを両面テープで貼りました。
サイズが335mm×500mmなので4枚で外径φ800mmの当たり面にしています。継ぎ目がテフロン板に当たってゴツゴツしないか気になりましたが組み立ててみると問題なく回ります。
高度軸
ダイソーのPPシートは透明なので下地が透けて見えます。見栄えを考えて下に銀色のPPクラフトシートを貼っています。(ホームセンターで求めた銀色のPPクラフトシートのみで作りたかったのですが、シボの違いでしょうか、滑りがダイソー製ほどよくありませんでした)。長さは1500mmほど必要なので幅35mmにカットした3枚のシートを継いでいます。両面テープで高度軸に接着しました。
組み立てて接眼近くを持って回してみました。高度軸のほうが方位軸より少し重いですが大分滑らかな動きになりました。ポリプロピレンシートの良いところは安価で入手し易いこともありますが、加工が容易です。カッターナイフやハサミで簡単に切れます。耐摩耗性が気になりますがまずは使ってみたいです。
18インチでは鏡筒重量は約38kgでしたが、24インチでは80kg近くになりました。18インチでは軽く動いたものが倍近い重量増のため同じ材質の組み合わせでは難しい感じがします。
光軸ずれの確認
昨夜、スパイダーの羽根の厚さを1.2mmに増したので姿勢差による光軸ずれがどの程度か確認しました。
高度20°程度 高度80°程度
羽根の厚さ0.3mmの場合よりもずれは大幅に小さくなりました。微妙なずれはあります。フォーカサー取り付け部にかかる負荷の方向が変わるためかもしれませんが大分良くなりました。振動も収まりましたが、スパイダーで生じる回折の光条は明るい星ではっきり出ます。
光軸はとりあえずレーザーコリメーターで合わせた状態です。ファインダーも取り付けて初めて上弦に近い月とリゲル(伴星が見えました)、シリウスを見ました。真冬のお天気で気流がひどいです。副鏡ケージをアルミ材で作りましたが手で触ると冷たい!、木の取っ手をつけたくなります。
スパイダー羽根の作り直し
1月2日のファーストライトの記事に記しましたが、高度角を変えた際に厚さ0.3mmのスパイダーの羽根で光軸ずれが生じたので羽根を作り直しました。厚さは1.2mm(材料SUS304)にしました。梁のたわみ量、ねじれ角はその厚さの3乗に反比例するのでずれの原因がスパイダーの羽根にあると考え厚さを4倍にすれば1/64になり、ほとんど目立たなくならないかと期待します。
羽根の重さですが4枚で580g(塗装後590g)。できるだけ軽くしたいところですが、0.3mm厚の場合よりも435g重くなりました。
羽根が厚くなり振動の収まりも良くなりました。
車の補修用塗料で下塗りを加えました。
黒板用の黒色艶消し塗料で上塗りしました。